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苫小牧市内を走るJR日高線・室蘭線は「黄色線区」|上下分離は撤回、改善方策は2027年3月末めど

JR北海道は、日高線(苫小牧・鵡川間)と室蘭線(沼ノ端・岩見沢間)を、単独では維持が難しい「黄色」8線区に分類しています。2026年9月16日の発表で、沿線市町村との協議のテーマから上下分離を撤回し、国が関わる新しい協議の場で、来年3月末(2027年3月末)をめどに「抜本的な改善方策」をまとめるとしました。廃止や存続をどうするかは、この発表には書かれていません。

この記事は、JR北海道の公式サイトの「地域交通の取り組み」「線区別のご利用状況」と、2026年9月16日の発表「黄8線区の協議について」をもとにしています(いずれも2026年10月3日に確認)。苫小牧駅や沼ノ端駅の最終列車の時刻は、苫小牧駅の終電の記事と沼ノ端駅の終電の記事にあります。

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まず要点:苫小牧市内を走る2線区が「黄色」に入っている

JR北海道は、1日1キロあたりの平均乗客数(輸送密度)が200人以上2,000人未満の線区を「黄色」としています。JR北海道の公式サイトに載る「黄色」8線区は次のとおりです。

  • 釧網線(東釧路・網走間)
  • 富良野線(富良野・旭川間)
  • 花咲線(釧路・根室間)
  • 根室線(滝川・富良野間)
  • 石北線(新旭川・網走間)
  • 室蘭線(沼ノ端・岩見沢間)
  • 宗谷線(名寄・稚内間)
  • 日高線(苫小牧・鵡川間)

このうち、苫小牧市に関わるのは、日高線の苫小牧・鵡川間と、室蘭線の沼ノ端・岩見沢間です。JR北海道の一覧では、室蘭線の対象区間は「沼ノ端・岩見沢間」と書かれています。

9/16の発表:上下分離は撤回、国が関わる新しい協議の場へ

JR北海道は2026年9月16日の発表で、今年4月に公表した「考え方」が、沿線市町村に大きな負担を求める上下分離を協議のテーマにしたため、各方面から厳しい意見を受けたと述べています。そのうえで、次のように方針を改めました。

  • 国が主体的に関わる新しい協議の枠組み(仮称「黄線区の持続可能な運営の在り方に関する協議会」)を設ける
  • 沿線市町村との協議のテーマから、上下分離を撤回する
  • 国の監督命令の期限である来年3月末(2027年3月末)をめどに、「抜本的な改善方策」をまとめる

発表資料によると、新しい協議の場の構成員は、国土交通省北海道運輸局、北海道(協力を要請中)、各線区沿線の市町村、JR北海道です。全線区に共通する内容を扱う「全体会」と、8線区ごとのワーキンググループ(WG)の二段構えで、各WGは年度末までに3回程度開かれる予定です。

協議の内容として、発表資料には次のような例が挙がっています。

  • 観光列車も活用した、線区・沿線全体での価値向上策
  • 線区の利用状況に応じた輸送体系のさらなる見直し
  • 持続的な運行に必要となる担い手の確保(踏切の除雪、駅業務の自治体への移管など)
  • 鉄道資産の自治体への譲渡による税負担の軽減

日高線と室蘭線は、どのくらい乗られているか

JR北海道の「線区別のご利用状況」に載る輸送密度(1日1キロあたりの平均乗客数、人)は、年度ごとに次のとおりです。

年度 日高線(苫小牧・鵡川間) 室蘭線(沼ノ端・岩見沢間)
1975 3,777 2,508
2011 637 540
2019 528 388
2025 424 303

日高線は2025年度に424人で、2024年度の388人より増えています。室蘭線は2025年度に303人で、2024年度の327人より減りました。表の数字はJR北海道が公表する年度ごとのデータで、1975年度から2025年度までの途中の年度はJR北海道のサイトで見られます。

苫小牧駅
苫小牧駅(2013年撮影、CC0)

まだ決まっていないこと

9月16日の発表には、日高線や室蘭線を廃止するか、存続するか、バスなどに替えるかは書かれていません。発表が示しているのは、協議の進め方と、2027年3月末をめどに改善方策をまとめるという期限です。ワーキンググループの開催日も、この発表には書かれていません。

情報源

アイキャッチ写真: JR室蘭線の普通列車(撮影 Kzaral/CC BY 2.0、文字を加工)

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